学び舎から卒業し、新たな働く環境へと飛び込んでくる若人たちは、誰もがその人生の変わり目に緊張しつつも心を高鳴らせていることでしょう。ある人はその状態をフレッシュな風として歓迎し、またある人は学生気分が抜けきれていないとも評するもの。新入社員研修はそうした人材にまず仕事に必要なノウハウやルールをゼロから教え込むことを目的としています。特にビジネスにおける礼儀などはこの時に身につけておかなければ後で恥をかくどころか、会社を背負っている場合などには会社に泥を塗ることにもなりかねません。

ただしこの新入社員研修においては注意点もあります。というのも、昨今、新入社員の離職率の高さがよくニュースとなっていますが、中にはこの新入社員研修の最中、あるいはその直後にすぐに辞めてしまう社員も多く、そのあり方が問題となっているのです。多くの場合、この新入社員研修の中でかなり無茶な指導が行われたり、または期待に胸を膨らませて入社してきた心を挫くような現実に直面したりといった出来事が影を落として、「もうここにはいられない」と思わせてしまうようです。

かといって修学旅行気分で甘やかしてしまうのは本末転倒ですが、新たな人材は社内に新しい風を吹き起こしてくれるもの。最初の段階でその羽根を折ってしまうような無茶な指導を施すことのないように心しておきたいものです。